「めぐるめぐる
銀座~新橋 2015.6.25~7.31」

“MEGURUMEGURU - Around and Around the Neighborhood –
Ginza and Shinbashi, 6/25~7/31, 2015”


メゾンエルメス ウィンドウ
2015年 9月17日~11月16日
*銀座エルメス店舗ショウウィンドウにインスタレーションを展開。
 正面ウィンドウ・ 小窓16個、全部で18窓の作品世界が、銀座に浮かび上がった。
http://www.maisonhermes.jp/ginza/window/archives/11700/
(制作インタビュー動画あり)

Maison Hermès window display:
September 17 to November 18, 2015
http://www.art-it.asia/u/maisonhermes/KHcI9iAgw6rZhGJvDRn8/

  めぐる  ふうをする

36日間の 新橋—銀座—新橋—銀座
 私にむけて毎日毎日毎日毎日手紙したためおくった
 つもってつもってぼう大な数
 さながらさながら私のはがれおちた細胞のようだ

大半は開封していない
これはずっときっとたぶんあけない
そうすることで私の36日間の中のたった一日はたった一瞬は その中で時を止める
ウィンドウのガラスケースの中18コの世界
そこに 私の36日間は手紙と同じくーのように 真空パックされている

このウィンドウの中 時点 2015年7月31日で止まった 時


右の大窓は 私の36日間住んで制作した
部屋 のイメージ
作品がうまれおちるところ
そして作品(手紙)がかえりつくところ
真っ赤カウチの まん中—さいごー私がーじっさい坐り・制作をした
   ぽっかり まん中あいてるのは 私がぬけている
                     から・
私という “パーツ” がぬけてこそ・
      この“真空パック”は完成する

左の大窓は 新橋からエルメスの道のり
とくに私が外からみたエルメスの店のイメージ
私は制作中 店の中に入らなかった
それは外から“なぞりあるく”ことに意味があり
そして私の展示するのはウィンドウだから“外からの観点”がだいじだったから

小窓はそれぞれの 
手紙を描くーポスト投かんー受け取り 手紙を描くーポスト投かんー受け取り 手紙
を描くーポスト投かんー受け取り 


     めぐるめぐる
    ずーっと そこを
       ループしてて
    真空パックの中を
     その外には
       出ることない
    でも その内には
    無限の永久の
     世界がめぐっている




*2015年9月17日早朝にエルメスの展示のおわったあと 綴ったメモより抜粋

Photograph:Satoshi Asakawa / Courtesy of Hermès Japon