9年前の私へ逢いに ー
05年に2週間滞在した宣山路と桂林路のクロスしたとこ 赴いた。
9年前の がぶがぶチャイナドレスを着
自分縫いながら あるく。
宣山路ー桂林路のアパート かろうじて残ってた以外、ぜんぶ変わった。
肉松パンの不変の不味さだけが 繋ぎ止めてくれた。
小綺麗な他人になってしまった街角で、立ち尽くす、浦島太郎のよう。
— 昌化路へ 帰ろう。

(11月3日)


11月3日
M50停電

“西宮”を確認し
街に出るつもりだったけれど

やっぱり
9年前の私へ遭いに
05年に2週間居た
宣山路と桂林路のクロスしたとこ
赴く

9年前に トンジャートゥで作った
がぶがぶのチャイナドレスを着
縫いながら
ゆく

ようやく辿りついた
宣山路ー桂林路

アパートは残っていたけれど
桂林路向いの市場は消えた
注文大失敗した火鍋屋も無く
ローソン2つとも残ってたがお洒落に

路は舗装され
ビルが林立
駅かが出来
人々は若く小綺麗に

私たけ 小汚い格好で
まるで9年前から
タイムスリップしたよう
立ち尽くす

大型スーパはウォルマートに名前変えていたが中身ほぼ同じ
パン屋もそのまま 肉松パン買い 相変わらずの不味さに安心する

あの 桂林路の角で
ちまきを毎朝売りに来てた
紅いほっぺ 分厚く黒い手 の 少女
どうしているだろう?

昌化路へ 帰ろう


Photograph: Masato Nagafune