2018年11月12日〜2019年2月19日
Created a work like a “Round-trip letter” with singer YO HITOTO.
November 12, 2018 - February 19, 2019
* 2019年2月28日・4月19日・5月10日 11日 に放たれた言葉より、結う。
今回の新作は、2018年11月の台湾の旅からスタートしています。
かねてから台湾に興味があったのですが、昨年、台湾にルーツを持つ 歌手の一青窈さんと出逢い、接していると、ほんとうに現地ゆき作品創りたくなりました。そこで彼女に台湾をいろいろ詳しく教えてもらい、旅のレイアウトを作り、この短くも深い1週間の旅へと繋がった。第三者の目線を借りる、それは、私の制作にとってあまりない、たぶん初めてに近いことでした。
この、手紙の作品も、一青窈さんとの交流の中、制作していったものです。私が台湾の旅の中で生み出した作品の「たね」を、桃園空港を出発する直前に繋ぎ合わせ、日本の窈さんに投函しー 受け取った彼女が、作業重ね「発芽させ」、戻してくれてー 私の次のレジデンス先の富山に届き、さらに手を入れ密度増えー やりとりー さいご、私が完成させて「開花」。“往復書簡”みたいな作品となっています。
こんなプロセスも、それまでの私には、ほぼ無かったこと。他己の感情を流し込むことなど。ましてや作業し合うなど、そんなのは。鬼ごっこしてるような、くすぐったいような、でも妙なチカラ湧く、不思議な感覚の。
2019年5月12日、富山県美術館で、私のアーティストトークがおこなわれました。そこで、一青窈さんの『コメント』をもらい、読み上げさせてもらった。私の作品の前で。今回の作品は、窈さんとの関わりなしには生まれ得なかったもので、だから、何らか窈さんに「かたち」を頂けたら、作品として、真の意味で、完了すると思い。
私の声を通して彼女の言葉が空間に舞い、私の作品にもぐり込んでいった。
なにか、ラストピースが嵌ったみたいにも感じ〜
今回の自分の作品が ほんとうに完結したような
心もちになりました。
© Toyama Prefectural Museum of Art and Design
Photograph:Sayaka Akiyama